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木目とは、宇宙のリズムの物理的な記録だと捉えている。時間、天候、重力、季節、地球の自転——自然の力が長い年月をかけて物質に刻んだ痕跡である。その流れに筆を合わせることは、私という「個」を、私より遥かに古く大きな「全」と統合する行為であり表現だ。私はこの技法をCosmic Rhythmと呼ぶ。
その記録体として主に、路上で集めた廃材を用いている。唯一無二の形、割れ、傷——見知らぬ誰かの暮らしの痕跡がそこにはある。捨てられたものを洗い、アートという新たな命として蘇らせる。浮世絵や岩絵具など、日本の伝統的な要素を作品へと統合していくことで、異国で暮らす中で再認識できた自分自身のアイデンティティを反映している。また、偏光・蓄光顔料を用いており、見方次第で表情を大きく変える。
この実践の根底にあるのは、釈迦の説いた縁起の法則——全ての物事は相互に依存して存在するという思想だ。また、侘び寂び、一期一会、古神道など、日本に息づく美意識と精神にも通じている。
自然と人間、個と全、過去と未来。その全ては一つだ。