作品詳細

題名：مكتوب（マクトゥーブ）

画材：アクリル、メディウム、木板など

縦横： 59.3cm x 42cm x 2cm

制作：2021年

※表面と裏面に違う絵が有る

青い面が表で、黒い面が裏。

詩：مكتوب

"決心するということは、物事の始まりにすぎない。人が何かを決心するとき、それは強い流れの中に飛び込むことであり、その流れは人を、決心したときには夢にも思わなかった場所へと運んでいくのだ。"

小説アルケミストより抜粋

解説：مكتوب

パウロ・コエーリョ氏作のアルケミスト・夢を旅した少年と言う小説からインスピレーションを得て制作。مكتوب ＝アラビア語で「マクトゥーブ」と読む。直訳すると「それは書かれている(=導き)」と言う意味。本書では何度も出てくるキーワードでもある。

本作は本小説アルケミストの冒頭の以下の情景を描いている。

"少年の名はサンチャゴといった。少年が羊の群れを連れて見捨てられた教会に着いたのは、あたりがもう薄暗くなり始める頃だった。教会の屋根はずっと昔に朽ち果て、かつて祭壇だった場所には、一本の大きないちじくの木が生えていた。"

また、本作は見つめ続けると木目が見えてきたり絵がフワフワと動いて見えたりする。角度を変えると暗い所がキラキラと光ったりする。また本作は裏面にも他の絵が描かれているが、以下を隠喩している。

・大事なものはすぐ側にある。己の中にある。

・表裏一体 ／ 陰と陽

・世界は見方次第で変わる。