We are One
題名:We are One
画材:アクリル、メディウム、ダンボール、ビニール紐など
縦最大:75cm x 横最大:83cm x 吊下:35cm
重量:1kg程
制作:2022年
解説1 ゴミ+パブリックアート
本作は都内の公園内で数日間に渡って
ライブペイント製作(2019年)した物であり
支持体には道端で拾ったゴミを使っている
それを時を経て(2022年)完成させた
製作過程を含めて不用品の再利用を
不特定多数の人に魅せることで
誰かの中に再利用の意識が芽生える
と仮定した
現場では連日多くの人が見物する中で
好奇心旺盛な子供達も参加した
「ゴミだった物は、ゴミじゃなかった」
誰かがポロッとそう言った
時を経た今でもきっと誰かの心や記憶に
再利用の芽が残っている
そしてまた他の人達にも伝染している
解説2 海のプラスチック
本作のモチーフはプラスチックゴミの溢れる
海の中を泳ぐ一頭のクジラだ
風が当たるとふわふわ動いたり
光が当たるとユニークな影ができる
その姿は常に流動的な海や時勢などを表す
現在、地球の表面積の約7割を占める海には
人間の出すプラスチックゴミや
目に見えないほど微細になった
マイクロプラスチックなどが
毎年800万トン流出しているという
調査結果がある
その影響で海は汚れ、海洋生物は死に
環境と生態系は大きく傾いている
2019年にはゴミを誤飲して
死んだクジラのお腹からは
100キロのプラスチックゴミの塊が出てきた
勿論、クジラだけでなく魚介類の多くが
ゴミを誤飲し続けている
2016年に東京農工大学の
研究チームの実験にて
東京湾で採取したカタクチイワシの80%から
プラスチックが検出されたことが判明した
そういった海洋生物を人間が食べ
今度は人間の健康被害にも繋がっている
オランダのアムステルダム自由大学で
22人に対して行われた実験では
17人の血中にマイクロプラスチックが
検出されていることも明らかになった
解説3 見上げる
本作は絵画でありインスタレーションとして
上から吊るして真下から見上げるような
展示方法を取る
それはモチーフ(解説2)が重い内容な為
鑑賞者がネガティブな感情に支配される
可能性があると予測した為である
上を見上げるという行動と
背筋を正して、胸骨を開く姿勢は
心理学に基づいてポジティブな感情と
思考を発しやすくさせる
鑑賞者がニュートラル
あるいはポジティブに事実を受け止め
各々が解決策を無意識的に
探し始めるようになるデザインである
解説4 We are One
作品表面と作品に空いている穴の奥にある
文字を合わせると
「We are One」という文字になる
これは「私達は1つ」であるという
メッセージと共に物事は表面だけではなく
奥にあるものも合わせて見ることの大切さを
示唆している
敢えて絵画表現ではなく、日本語でもなく
英語という文字にしている理由は
世界で共通して人々が明確に理解出来ること
そしてその言葉が脳裏に残ることに
重きを置いている為である
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