葛藤
私はあなたで、
あなたは私。
私たちは大きな一つだった。
それなのにどうして今はお互いを憎み殺しあう?
闇に深く染まり、
物質が溢れ返る混沌とした世界。
問題は枝葉のように数え切れない程伸び、
複雑に絡み合っている。
私達は知らぬうちに自ら毒を生み出しては、
それを食べて、吸って、病んで、苦しんでいる。
私達は今やこのイビツな
現実を、常識を、社会を
疑うことさえ出来ず。
与えられる
多少の娯楽と、
多少の自由、
そして目先の快楽に身を沈めている。
いつの日だろうか、
私達の多くは重要な力を失った。
多くは他との大切な繋がりを忘れ、
自ら思考することさえ選択肢から消え、
眠りに入った。
目を覚まし、
その重要な力を取り戻すこと、
そして思い出すことは、
私達の今後の鍵となりうる。
その鍵は目には見えないが確かにそこにある。
しかし多くの枝葉が鍵を私達から隠してしまっている。
この幹にいる「彼ら」には、
目的があってこの状況を作り維持している。
それは正義と呼んだり、
エゴとも呼ぶ。
このまま「彼ら」の望み通りに進めば
これから更にこの惑星と私達大勢の民が
酷く病み、苦しんで死んでいく。
そして「彼ら」が根に隠し持っている
真理は永遠に闇に葬られるだろう。
「彼ら」に協力することで得られる甘い蜜は確かにある。認識しながら協力する者も、認識さえ出来ずに協力している者も多く存在する。
また「彼ら」に歯向かうことで守れる魂があることも確かである。果敢に愛を持って戦い、散っていった者も大勢居る中で尚も立ち上がっていく勇氣のある者達も多くいる。
どちらを取るも自由であるが、
「彼ら」は強大で実質的に支配している、故に魂を守る為に立ち上がる者達は薔薇の道を行く事になる。
大勢の眠らせれている民達からは奇異な者とされ笑われるだろう。
更に発言力がとても強い者となれば「彼ら」に潰されることになるかもしれない。
よって、全ての事情を認識しながらただ状況を見ている者達もいる。
あるいは全てが嫌になり耳と目を閉ざすべく全てから脱する者達もいる。
私は私の宇宙に問う。
一度だけ、短く光り放って散っていく焔の中で。
私は「彼ら」と共に器用に生きていくのか?
いっそ全てから脱するのか?
心を無にしてこのまま状況を見ているのか?
それとも闘わんとし「彼ら」に立ちはだかるのか?
私は私の魂を拡大出来るのか?
